Ansys Fluentで自動パラメトリックスタディしてみた

シミュレーション

Ansys Fluent内の機能で、パラメトリックスタディ(パラスタ)ができると聞き、試してみました。

とても簡単に設定でき、パラスタが楽になります。

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3D構造作成

簡単な流路構造を作ります。

SpaceClaim(ANSYS系のCAD)で作成。流体の入り口、出口の面の名称を付けます。

以下の記事が参考になります。

参考:ANSYS workbenchで3D構造を作ってみる

参考:ANSYS SpaceClaimで複数の部品を組み合わせた3D構造を描く

メッシュ作成

メッシュは、FluentのMeshingモードにて作成しました。

設定はすべてデフォルトです。

参考:ANSYS workbench & Fluentでメッシュを切る

境界条件設定

inletの流速を1.0[m/s]に設定します。

残差による収束のオプションを無効にします。

200iteration計算実行します。

余談:乱流モデルのデフォルト設定

R2021くらいから、乱流モデルのデフォルトがk-omegaモデルになったようです。(もともとは層流(Laminar)だった)

内部流れで精度よく計算できるモデルです。私もこの乱流モデルはよく使っているので、素晴らしい改善点に感じました。

計算結果

残差のプロットがこちら。問題なく収束しているようです。

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パラスタ準備

パラメトリックスタディのために、inletの流速を変化させるように設定します。

New Input Parameter..を選択し、新しいパラメータを作成します。

パラメータ名称「inlet_velocity」を作成しました。

出力変数を定義します。

今回は、inletの圧力が流速によってどう変化するかを確認するために、Surface Integralsレポートを作成し、レポートをパラメータとして保存します。

ちなみに、作成したパラメータは、Parametersボタンを押下すると確認できます。

適宜、caseファイルを保存します。

パラスタの設定

Parametricタブに移ります。

Initializeボタンをクリックすると、プロジェクトを保存するように促されますので、適当な名前で保存します。

+Add Design Pointのボタンにて、検証したいデザイン(インプットパラメータ)を定義します。

今回は、入り口流速を1-3m/sに変化させて、それぞれでの入り口圧力を確認していきます。

デザインの入力が終わったら、Update Allボタンを押下すると、計算が始まります。

上のようなウインドウが表示されたら、Crate a New Studyを選択します。

パラスタ結果

計算が終了しました。

入り口流速が上がるにつれて、その流速を実現するために必要な入り口圧力も上がっていくことが確認できました。

計算結果のファイルは、プロジェクトファイルを保存したディレクトリ内に.cffdbフォルダが自動生成されて保存されるようです。

この中に、各条件でのcas,datファイルが出力されます。

まとめ

Fluentを用いたパラスタの設定方法は以上です。

とても簡単に設定でき、流入流速を振った計算や、物性値のパラスタであれば、この方法がとても便利に感じました。

出力変数も、レポートさえ作成できればなんでも設定できそうです。

ご参考になれば幸いです。

参考:workbenchを使ったパラスタ

パラスタに関しては、ANSYSを用いた応答曲面作成と最適化をやってみたことがあります。

これは、workbenchとANSYS Mechanicalを複雑に組み合わせて実施したものです。

より高度な設定が可能なものの、設定が煩雑なため、普段はあまり使っていません。

Images used courtesy of ANSYS, Inc.

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