【金額あり】CAEソフトウェア価格の調べ方【ANSYS,CATIA他】

シミュレーション

製造業向けのCAEソフトウェアは、ベンダーに問い合わせて見積もりを取る必要があり、公式サイトなどでも具体的なライセンス価格は開示されていません。

しかし、CAEソフトウェアは意外な方法で、誰でも調べることができます。

具体的な金額も含めて、ANSYS, CATIA, EDEMなどの価格を探ります。

スポンサーリンク

CAEソフトウェアの価格の調べ方

JAXAの入札情報公開システムを用いて調べることができます。

JAXA契約・調達情報

JAXAは、資材調達にあたり、法令等を遵守し適切に取引を行うことに加え、我が国の宇宙航空技術の向上に資するよう、入札システムを用いた調達を行っています。

そのシステムでは、詳細な調達内容は秘匿されているものの、

・調達先
・商品名(あるいは機能名)
・金額

が開示されています。

JAXAはCADやCAEソフトウェアなども調達しているため、JAXAの調達を調べれば、CAEソフトウェアの金額がわかる、というわけです。

ANSYS Mechanical

汎用CAEソフトウェアANSYSMechanicalの永久ライセンス購入 
落札価格:3,118,000円
アンシス・ジャパン株式会社

汎用構造解析ソフトANSYSの年間ライセンス購入
12,500,000円
アンシス・ジャパン㈱

これらを見ると、ANSYS Mechanicalの永久ライセンスは311万円(一部モジュールのみと思われます)、年間ライセンスは1250万円でレンタルしていることがわかります。

ソフトウェア構成は不明ですが、ANSYSを1年使うには1000万円以上の投資が必要ということでしょう。

平成26年度 構造解析ソフトウェア(ANSYS)の保守・サポート
2,525,000円
サイバネットシステム株式会社

同様に、サイバネット社からの保守サポートも受けていることがわかります。

日本におけるANSYSのベンダーは、アンシスジャパンとサイバネットの2社あり、どちらとも取引をしているようです。(実際そのような企業・団体は多いと思います)

費用は252.5万円、一般的なソフトウェアの保守費用が買取価格の1/4であることを考えると、過去に1000万円ぶんの永久ライセンスをサイバネットから調達していることがわかります。

複合材専用プリポストソフトウェアANSYS Composite PrepPostの永久ライセンス購入
落札価格:2,200,000円
アンシス・ジャパン株式会社

ANSYSジャパンからは、Composit PrePostの永久ライセンスを220万円で買取しています。

複合材用のプリポスト用モジュールのようですが、マニアックな機能を永久ライセンスとして導入しているので、よほど注力している分野だとわかります。

CATIA

3次元CADソフトウェアCATIA V5の購入
落札金額:¥6,718,380
株式会社大塚商会

CADの代名詞でもあるCATIAは、大塚商会から購入しており、その金額は671万円。ハイエンドCADのため、CADとしては比較的高価ですね。

スポンサーリンク

DEFORM

総合加工シミュレーションソフトウェア(DEFORM)年間ライセンスの購入
落札金額:2,600,000円
株式会社ヤマナカゴーキン

鍛造のシミュレーションなどで用いるソフトウェアDEFORMは、ヤマナカゴーキンから仕入れています。年間レンタルライセンスで260万円。

EDEM

粒子法解析ソフトウェア(EDEM)年間ライセンスの購入
2,690,000円
サイバネットシステム株式会社

粒子法ソフトウェアのEDEMは、年間269万円でサイバネットからレンタルしています。

EDEM、DEFORMのように、専門性の高いソフトウェアは、買取ではなく期間レンタルとすることで、必要な時期のみ利用できるようにしているようです。

FINE/Turbo

流体解析ソフトウェア(FINE/Turbo)のライセンス購入
落札金額 ¥3,000,000.-
NUMECAジャパン株式会社

NUMECAジャパンから、流体機械解析用のCFDソフトウェアFINE/Turboを購入しています。

表題からは買取なのかレンタルなのかはわかりませんが、金額は300万円とありますので、レンタルではないかと考えられます。

そのほかの調査方法

調達情報を公開しているのはJAXA以外の国立研究開発法人でも同様ですので、

理研調達情報
https://choutatsu.riken.jp/r-world/info/procurement/

産総研
https://www.aist.go.jp/aist_j/procure/supplyinfo/pub/dai_ippan/chuu_rakusatsu/

などでも調べることができます。

これから導入を検討しているが、見積もりを取る前に調べたい、などの場合には活用できると思いますし、実際に国立研究開発法人での導入実績があることも示せますので、一度調べてみてはいかがでしょうか。

関連記事

コメント

タイトルとURLをコピーしました