Fluentの圧縮ファイル形式「.h5」とは

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ANSYS Fluentのファイル圧縮形式が、従来「.gz」であったものが「.h5」に変更されました。

ソルバーを2020R1に変更したHPCでfluentを走らせると、.cas.h5と.dat.h5ファイルが出力されます。

.h5とはどのような形式なのでしょうか。

.h5とは

H5とは、大量のデータを保存するために用いられるHDF(Hierarchical Data Formats)の1つです。

多次元配列の形式で大量のデータを保存するために使用されます。

このフォーマットは主に、科学的データを保存するために使用されます。

H5ファイルは、航空宇宙、物理、工学、金融、学術研究、ゲノム、天文学、電子機器、医療などの分野で一般的に使用されています。

HDFファイルフォーマットの歴史

過去にh4という規格があり、さらに拡張したファイル形式として.h5が導入されたようです。

当初はNational Centre for Supercomputing Applicationsによって開発され、現在はThe HDF Groupによってサポートされています。

HDFファイルフォーマットは、NASAが科学的データの標準的な保存方法として選択したことで認知されるようになったといいます。

1987年にGFTF(Graphics Foundations Task Force)によって標準規格の策定が始まり、15種類のファイルフォーマットの中から検討され、HDFが正式に承認されました。

HDF5ファイルフォーマットとは

H5ファイルは、HDF5ファイルフォーマットの仕様に準拠したHierarchical Data Format(階層型データフォーマット)です。

仕様には、ディスクに保存するためのHDF5ファイルの全体的な構造が定められています。(我々エンドユーザが構造まで理解する必要はなさそうです)

HDF5ファイルは、異種データオブジェクトで構成されるコンテナのようなものです。

例えば、画像、表、テキスト要素、グラフ、さらにはPDFやExcel文書などのドキュメントも含まれます。

.h5ファイルの互換性

CFD-postとの互換性に問題があるようです。

PCで後処理をするためにCFDポストFluent workflowに.h5をロードしようとすると、.h5がサポートされていないというエラーが発生します。

ANSYSによると、CFD-Postはまだ.h5ファイルをサポートしておらず、CFD-Postで利用するためには、Fluentから.cdatフォーマットでファイルをエクスポートする必要があるようです。

2020R2ではCFD-postにも対応したようですが、推奨する方法ではないようで、Fluentからcdatファイルをエクスポートし、CFD-Postでpos処理することが推奨されています。

非常にマニアックで、誰に需要があるのか分からない内容ですが、自分の覚書もかねて書いておきます。

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この記事を書いた人

某自動車メーカー勤務、主に計算系の基礎研究と設計応用に従事してます。
自動車に関する技術や、シミュレーション、機械学習に興味のある方に役に立ちそうなことを書いてます。

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