技術者が「自分もそろそろ転職かな…」と思ったらやるべきこと

技術者のキャリア

製造業で働く技術者は、ひとつの会社の中で働いていても収入がなかなか上がらないものです。

また、業務も定型化され、慣れてくると仕事のモチベーションも下がってしまいます。

新しい新天地を求めて「自分もそろそろ転職かな…」と思ったら、何から手を付けるべきなのでしょうか。

筆者の転職経験

私も技術者で、過去に転職経験があります。

技術者の転職は比較的容易です。手に専門技術があれば、その専門性を生かせる製造業からはひっぱりだこになります。

筆者の場合は、CAEと自動車関連技術に明るいため、CAEを活用したい製造業や、自動車関連会社への転職はスムーズに進みました。私が転職時に感じたことを含めて、転職時に「何をするべきなのか」を書いてみようと思います。

狙いを定める

具体的に、行きたい企業を探しましょう。企業選びの軸は人それぞれですが、給料を維持or上げたいと考えるのであれば、現在と同じ業務ができる、今より大きい企業を探すことをお勧めします。

私自身は、募集職種検索から、自身のキャリアややりたい事とマッチする案件を見つけることから始め、エージェントを通して申し込みをしました。

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自分の今を知る(技術の棚卸)

技術職の転職では、「転職先で何ができるのか」「何がしたいのか」を伝える必要があります。そのためには、自分自身のスキル・経験の棚卸が必要です。

自分の専門技術と経験を整理することは、技術職として転職する上で最も重要なことです。

  • これまで担当してきた業務
  • 関わった人たち
  • 使っているツール
  • 担当していた期間

まずは、これらを洗い出してみます。

それぞれの業務について、ストーリーを考えてみます。

  • どのような困難があり
  • それを乗り越える上でどのような工夫をしたのか
  • 誰を巻き込んだのか
  • どう行動したのか

これらが整理できて来たら、職務経歴書を書いてみます。

職務経歴書の例

職務経歴書は、技術や経験の棚卸をした結果をそのまま記入します。

職務経歴書を書いてみると、自分の行きたい企業ややりたい仕事に対して、どんな経験が不足しているのかも見えるようになります。

経験や技術力が不足している…

職務経歴書と、応募したい求人とのギャップが大きいことに失望する場合もあります。技術力や経験は短期間でなんとかできる問題でもないので、より悩みが深くなります。

ただ、求人に書いてある「必須項目」すべてを満足した人材でなくても応募してOKです。1つでも満足していればいいのです。(そもそも、必須項目をすべて満足する人材など存在しない場合もあります)

「自分の経験と割と近いかなぁ」と思うような求人は90%適性があります。「ちょっと足りてないかなぁ」と思う求人も70%適性があります。

応募する価値は十分ありますし、採用するかどうかを判断するのは採用側の企業なので、自分で可能性をつぶさずに、気になる求人にはとりあえず応募しましょう。

英語力が不足している…

技術者が転職でよく悩む点が、英語力です。給料アップを狙う転職を成功させるには、最低限TOEICスコア650は必要です。

今の自身の英語力を知る上でも、TOEICの受験をおすすめします。

TOEICの点数を上げる最も早い方法は、出る単特急シリーズで単語を覚えて、公式問題集を解くことです。

筆者は、出る単特急 金のフレーズ公式問題集で対策をしました。これらの書籍はTOEIC対策の猛者たちの間では定番の対策本で、筆者もこれらだけの対策でスコア800になりました。

英語力は、技術力と違い、短期間で改善が可能です。せっかくなので取り組んでおきましょう。

転職エージェントを上手に使う

転職エージェントは、私たち転職者をエージェント担当者がサポートしてくれるサービスです。無料なので、転職者は全員使うべきです。

転職エージェントの担当者と面談し、「どんな会社で」「どんな仕事がしたいのか」を話して、応募の手伝いをしてもらいます。

筆者は、転職エージェントとしてリクルートエージェントとdodaを利用しました。理由は、国内最大手だからです。

リクルートエージェントとdodaでどちらを選ぶかは、割り当てられるアドバイザーとの相性次第です。dodaとリクルートエージェントのどちらを利用しても受けられるサービスはほぼ同じなので、担当者の好き嫌いで選ぶと良いでしょう。無料です。

転職活動はノーリスク!

行きたい企業は伝える

エージェントには「○○株式会社の求人を下さい」と真っ直ぐ伝えます。

そうは言っても、エージェントは我々の興味のない求人もセットで10件近く渡してきます(それが仕事なので)。

狙いの会社の求人票だけを穴が開くほど見ましょう(そんなに具体的な内容は書いてなかったですが)。

選考を進める

自分の仕事や技術の棚卸がしっかりできていれば、面接は案外すんなり通ります。

選考中も、エージェントを使いつくしましょう。

エージェントは、志望先に合格した人の情報を多く持っているので「面接でどんなことを聞かれますか?」「これまで合格した人ってどんな感じでしたか?」など、気になる事をいろいろ聞くことができます。

また、「企業側は、前回の面接の感触をどう言ってましたか?」「次の面接、どんな職位の人が面接官ですか?」など、気になることは全部エージェントにぶつけましょう。

退職交渉までは誰にも言わない

転職活動をしていることを、会社の人に伝えるメリットは1つもありません。

内定をもらって、退職交渉をするまで、会社関係の人間には相談しないようにしましょう。

私自身も、転職していった元同僚に相談して、転職活動を進め、会社の同僚や上司にはまったく伝えませんでした。

「転職しない」も選択肢

技術の棚卸をして、エージェントと話してみると、今の企業で働くことが適切である場合もあります。

私も、新卒3年目で転職活動をしていた際、もう少し業務経験を増やして技術力を上げてから転職したほうが、望むような企業に行けるだろうというアドバイスをエージェントに貰い、その2年間で必要な経験を積み、転職を成し遂げました。

まとめ

転職活動は、自分が何をやって来たのか、自分に何が足りていないのか、今後何をやるべきなのか、一度振り返ってみるいい機会になります。

せっかく「自分もそろそろ転職かな…」と思い至ったのであれば、一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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