なぜ日本のモノづくりが衰退してしまったのか

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金沢大学学長、山崎氏は、日本機械学会誌201712月で、「日本機械学会の学術研究活動について最近感じる事」 として下記のような私見を述べている。

バブル崩壊以来、なぜ日本のモノづくりが衰退してしまったのか?

生活水準が向上して物が溢れ、情報通信技術の発展、普及も手伝って、製品の価値がハードからソフトへ、モノづくりからコトづくりへ変遷したことなど、原因はいろいろと指摘されている。

アナログからデジタルの世界へと全てが移行し、コンピュータをはじめとする電子情報機器の生産が、製造技術も含めて後進国に移植され、価格競争で人件費の廉価な国々に追従を許してしまった。

新材料開発、工作機械や自動車に代表する摺合わせ技術による製品群が辛うじて日本の強みとして生き残ってはいるが、三次元プリンターの台頭や部品点数の少ないEV 車の普及と自動運転の技術開発が加速する中、それらも早晩、同じ競争の波に晒されるであろう。

私自身、この「名誉員から一言」コーナーが好きで、毎号楽しみに読んでいる。(関係ないが、「機械や英語のアレコレ」も好き。ただ逆に、他の項目はあまり読んでいない)

今まで日本を支えていた工業製品は、「製品の価値がハードからソフトへ」移り、日本が提供できる価値が少なくなってきているというものだ。

本当にその通りだと思う。

また、このなかで、どのように学術研究が変化すべきかについて、「かなり大胆な異分野融合」が必要だと主張している。

例として、医療分野との合同講演会を行う等とある。


支部組織が独自の裁量で行っている研究は、狭い分野に留まり、解決する課題もニッチなものになってしまっているとしている。

まったくその通りで、今の大学の研究は「おもしろい研究」は多いのだが、「産業で使える研究」は非常に少ないというのが実情である。

よく、学術論文の緒言欄には、産業界でよく使われる製品名が挙げられ、そこにどのように貢献できるかが書かれている。

しかし、その研究単独で産業に貢献できるわけではなく、さらに複数の研究を組み合わせて達成される課題がほとんど。

研究はそういうものだ、と言っていては日本の産業が死滅してしまう。

山崎先生の警鐘に賛同したい。

もと記事はこちら
https://www.jsme.or.jp/kaisi/1189-47/

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この記事を書いた人

某自動車メーカー勤務、主に計算系の基礎研究と設計応用に従事してます。
シミュレーションや機械学習を愉しむ方、これから始めたい方に役に立ちそうなことを書いてます。

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