2023年時点での、日本の自動車メーカーの状況を整理します。
特に、乗用車に注目して、トヨタ、ホンダ、日産、スズキ、マツダ、スバル、三菱、ダイハツの売り上げ、利益規模や従業員数などを比較して、現在の日本の自動車メーカー各社の立ち位置をグラフで示していきます。
売り上げ・利益規模
各自動車メーカーの売上高を百万円単位で表したグラフです。見ての通り、トヨタ自動車が最も高く、次いで本田技研工業、日産自動車となっています。
各自動車メーカーの営業利益を百万円単位で表したグラフです。トヨタ自動車の営業利益が最も高く、次いで本田技研工業、スズキと続く。
表形式で示すと以下のようになります。
売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 当期純利益(百万円) | 従業員数(人) | |
---|---|---|---|---|
トヨタ自動車 | 37,154,298 | 2,721,604 | 2,451,318 | 375,235 |
本田技研工業株式会社 | 16,907,725 | 780,769 | 651,416 | 197,039 |
日産自動車株式会社 | 10,596,695 | 377,109 | 221,900 | 131,719 |
スズキ株式会社 | 4,641,644 | 350,551 | 221,107 | 70,012 |
マツダ株式会社 | 3,826,752 | 151,040 | 142,814 | 48,481 |
SUBARU | 3,774,468 | 267,483 | 200,431 | 37,521 |
三菱自動車工業株式会社 | 2,458,141 | 190,495 | 168,730 | 28,428 |
ダイハツ工業株式会社 | 1,493,000 | 38,000 | 77,000 | 12,426 |
売り上げ・利益を比較します。トヨタ自動車が他企業と別格であることがよくわかります。これが、「トヨタ以外は死滅する可能性がある」と言われるゆえんです。
売り上げや利益規模が大きければ安心か?
売り上げや利益が伸びていることは、企業活動としては健全です。一方で、自動車業界は電動化の流れが始まっており、各地域でEVの普及が進んでいます。EVは利益が出にくい構造であることから、EV化で先行する企業は利益が減っていきます。ハイブリッドは利益が大きく、現在の利益が大きくても、EV化への投資を怠れば、5-10年後にそのツケを払うことになります。
子会社および関連会社数
以下は各自動車メーカーの連結子会社と持分法適用関連会社の数を表にまとめたものです。連結子会社は親会社が50%以上の株式を所有し、持分法適用関連会社は親会社が20%以上50%未満の株式を所有している会社です。
連結子会社数 | 持分法適用関連会社数 | |
---|---|---|
トヨタ自動車 | 569 | 169 |
本田技研工業株式会社 | 313 | 69 |
日産自動車株式会社 | 96 | 39 |
スズキ株式会社 | 123 | 33 |
マツダ株式会社 | 70 | 20 |
SUBARU | 73 | 10 |
三菱自動車工業株式会社 | 35 | 17 |
ダイハツ工業株式会社 | 60 | 情報なし |
「連結子会社」と「持分法適用関連会社」の数は、企業の規模やグローバル展開の程度を示す指標となります。それぞれの主な定義は以下の通りです。
連結子会社 (Consolidated Subsidiary):親会社が子会社の株式の過半数以上を所有
持分法適用関連会社 (Equity Method Affiliate):親会社が20%以上50%未満の株式を所有
連結子会社は、親会社が実質的な支配権を持つ会社で、連結財務諸表では、親会社とその連結子会社の財務情報は合算されて表示されます。持分法適用関連会社は、企業が重要な影響力を持つが、実質的な支配権はない会社を指します。
必ずしも数が多いほど良い企業とは定義できませんが、展開する事業の幅広さや影響力を推し量る指標にできます。
まとめ
日本の乗用車メーカーの8社の状況をまとめました。
数字で比較すると、それぞれの企業の規模感がよくわかります。
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