半導体「製造装置」シェアの企業ランキングTOP10

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半導体製造装置は、半導体業界において重要な役割を担います。製造業においては、製造装置は生産の要であり、製造装置で高いシェアを持つ企業は、装置の性能や耐久性、価格、サポート体制が強い企業であると判断できます。

本稿では、半導体製造装置について、世界シェアTOP10を紹介します。

半導体「製造装置」シェアの企業ランキング

半導体業界は技術革新の速度が非常に速く、その中心となるのが半導体製造装置のメーカーたちです。最近の市場動向を分析すると、特に上位にランクされる企業の顔ぶれに大きな変化は見られませんが、中堅以下の企業では変動が見られます。

2022年時点での半導体製造装置シェア

現在、半導体製造装置市場でトップを走るのは米国のアプライドマテリアルズです。この企業はウエハーに薄い膜を付ける「成膜」や不要な部分を削る「エッチング」といった重要な工程で高いシェアを占めています。次いで、オランダのASMLが2位となっており、彼らはウエハーに回路図を焼き付ける「露光」装置の分野で強みを持っています。

順位企業名売上高(億ドル)シェア(%)
1アブライドマテリアルズ (米)24828.29
2ASML (オランダ)21324.30
3ラムリサーチ (米)19021.66
4東京エレクトロン16418.71
5KLA (米)10411.87
6アドバンテスト353.99
7SCREENホールディングス (HD)273.08
8ASMインターナショナル (オランダ)252.85
9KOKUSAI ELECTRIC212.40
10テラダイン (米)212.40

市場の地域的な集中も注目に値します。トップ5の企業のうち、3社が米国に本拠を置き、残りはオランダと日本の企業が占めています。これは、特定の地域が半導体製造技術において強い影響力を持っていることを示しています。

また、最上位の企業が市場を支配していることから、市場全体の安定性は高いと考えられます。これらの企業は市場の変動に対して比較的耐性がある可能性がありますが、一方で市場の革新性が低下するリスクも潜んでいます。

日本の企業に目を向けると、東京エレクトロンが2022年には4位にランクインしており、10年前には圏外だったアドバンテストも6位に食い込んでいます。これは、日本の半導体製造装置メーカーが比較的競争力を保っていることを示しており、日本メーカー全体のシェアは世界で約30%を占めています。

製造装置の業績改善と地政学リスク

半導体製造装置の大手9社のうち8社で売上高・純利益が伸びており、2023年中は緩やかに回復が続くとされています。

装置需要を下支えするのが、中国企業の半導体製造装置への投資です。米国の先端半導体の輸出規制を受け、中国は非先端分野で「中国独自の生産能力」を強化しています。演算用ロジック半導体や、電流制御などに使うパワー半導体、記憶用メモリーの一種であるDRAMの製造設備にも投資が広がっています。

中国比率が4割程度を占めると考えられ、中国需要は長期にわたって健全な状態を維持する可能性が高いです。中国の顧客は、半導体製造装置を「メーカーの言い値」で調達するとされ、中国向けは利益率が高いとされます。一方で、米当局のさじ加減で輸出の可否が簡単に決まることが大きなリスクとされており、慎重さと大胆さを兼ね備えたかじ取りが必要になります。

まとめ

半導体製造装置市場は特定の大手企業によって形成されているものの、新たなプレイヤーの台頭や技術革新によって、今後も市場の動きは目が離せません。この市場は、今後も世界の半導体業界の動向を左右する重要な役割を担い続けるでしょう。

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某自動車メーカー勤務、主に計算系の基礎研究と設計応用に従事してます。
自動車に関する技術や、シミュレーション、機械学習に興味のある方に役に立ちそうなことを書いてます。

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